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ULREA

研究開発グループでは、「液膜を反応場として、生成物を連続的に排出できる全く新しいマイクロフローリアクターULREA(アルリア)」を用いた新しい材料創生、新しい生産プロセスの開発を日々探求しております。ULREAによる素材の生成では、2枚のディスク間に形成する数ミクロンから数十ミクロンの液膜に、反応液を注入することで50nm以下の微粒子を容易に作製することができます。ビーカー内の反応のように、未反応物と生成物が混在することでの生成物への影響の懸念のない純度の高い微粒子を得ることができます。さらにULREAでは、単純な粒子だけではなく、微粒子表面を別の物質で覆ったコア・シェル型の微粒子作製も可能です。

ULREAは、晶析による微粒子の作製も得意としております。瞬時に混合することにより均一な核形成と成長が起こり、ビーカー内での反応とは異なる結晶径の粒子などが得られています。また医薬品で求められる難溶性薬物のナノサイズ化や、結晶多形の制御においても、ULREAでの反応温度、流量、圧力の検討から所望の微粒子が得られるようになっております。上記の例はULREAの魅力の一部にすぎませんが、当グループではお客様のさまざまなニーズにこたえられるようULREAの新しいアプリケーションを日々研究しています。

ULREAによる調製を通して提案する新規素材、および当社の製品をお持ちの、またはご検討中のお客様のサンプルが、どのようなものかを確実に評価するために、光学的な位相差顕微鏡に加えて、各種高性能な分析装置を保有し活用しています。微粒子の形状や組成確認では、透過型電子顕微鏡(TEM)とエネルギー分散型X線分析装置(EDS)を、微粒子表面観察では電界放出型走査電子顕微鏡(FE-SEM)を使用しております。さらに高分解能な走査透過型電子顕微鏡(STEM)による元素マッピングや、ライン分析による微細領域での元素の分布評価も可能です。微粒子の分散性はゼータ電位測定、粒度分布測定(動的光散乱、レーザー回折・散乱)で検討を加え、さらにX線小角散乱(SAXS)による粒子径の見積もりも可能としております。熱分析(TG/DTA、DSC)および、雰囲気制御下における1200℃までの加熱によるX線回析(XRD)測定も可能となっております。より定量的な評価としては、粒子を溶解しての高周波誘導結合型プラズマ発光分析(ICP-OES)測定を行っております。

ULREAで晶析した有機物や合成された微粒子の構造や、表面の官能基などは、近赤外線から遠赤外線までの測定が可能なフーリエ変換赤外線吸収(FT-IR)スペクトルにより評価しております。反応によって生成する分子の化学結合状態などは、核磁気共鳴分光法(NMR)による解析が可能です。有機物の定量は、ガスクロマトグラフィー(GC)または、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により行っております。

得られたものの構造、量以外の物性として、顔料などの色材で重要な光学特性の評価にも力を入れており、紫外-可視-近赤外(UV-vis-NIR)の拡散反射スペクトル測定から、色度座標系への変換を行いより実用を意識した評価が可能となっております。


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